シドニー 2017年までナイトクラブのオープン許可されず


NEWS : シドニー 2017年までナイトクラブのオープン許可されず

先日、オーストラリアのナイトライフ業界が危機的な状況であることについて、音楽業界でも大きく取り沙汰されたが、それに関連した新たな情報が入ってきている。

結論から言うと、ロックアウト法に基づく酒類販売禁止制度が、来年2017年2月までシドニーで延長される事となり、オーストラリア・シドニーのナイトライフシーンは氷河期へと突入して行く。

これはある意味、新しいバーやパブ、ナイトクラブなどの酒類を取り扱うお店は、今後12ヶ月間オープン出来ないことに等しく、非常にインパクトの強い状況だ。

Lock Out

では、シドニーのアルコール販売や運営時間をここまで厳しく取り締まるこの法律、ロックアウト法とは一体何なのか。

このロックアウト法の制定は、シドニーの歓楽街であり、クラブ遊びの人気スポットであるキングスクロスで起こった2つの事件が背景にある。

2012年6月、午後9時、18歳であったThomas Kellyが、当時19歳のKieran Loveridgeに突然パンチをされた。
数年前に、Youtube 動画にもアップされていた様な “キング・ヒット” と呼ばれる、非常に悪質な無差別通り魔的犯行だった。
その晩、4件の暴行を行った犯人 Loveridgeは、陰から突然現れてKellyを殴り、コンクリートに頭部を強打したKellyは重傷を負った。
その2日後、Kellyはこの暴行により息を引き取った。

また、その翌年2013年の大晦日に、同じくキングスクロス、その事件現場からほんの数メートル先で、新たな事件が起きた。

18歳であったDaniel Christieが、午後9時半に当時27歳の格闘家Shaun McNeilのパンチを突然喰らった。
(McNeilは、Christieをその前に口論をしていた別の若者と見間違えたと主張している。)

その11日後、1月11日にChristieは息を引き取った。

そして、この事件から州政府も動き出すことになる。

2014年1月、これらの飲酒が絡んだ暴力事件への厳しい対処を求める世論に答えるため、ニューサウスウェールズ州政府が新しい法律を制定する。

それが、このロックアウト法。
午前1時半の「ロックアウト(締め出し)」制度(以降は入店や再入店ができなくなる)と、午前3時の「ラスト・ドリンク」制度(以降は酒類の販売が禁止される)の対象になることを定めたのだ。

例えば、大晦日に、新年のお祝いとして友人たちと集まり、街のクラブや飲み屋へ行こうと思っても、午前1時以降は入店出来ず、お店にいてもラストドリンクは午前3時まで。

非常に不愉快な事件が基となって定められた法律とはいえ、これはかなり厳しい制度かもしれない。
長い間、風営法に悩まされてきた日本のナイトライフシーンからみても、これは別レベルだ。

もちろん、この制度が導入されてから大規模な講義と批判はあったが、政府が、これに耳を傾けるような様子は今のところ見受けられない。

そして、今回、政府が決定づけたのは「来年2017年2月までこの制度を延長」する事。

当然、これからバーやナイトクラブの店舗運営は厳しくなり、夜の街から、お店をはじめ、人々が消えていく…

 

しかし、こう言った厳しい制度を導入しても、人々の音楽を愛する純粋な精神、そして、踊る欲求を奪うことは出来ない。これは暴力とは相反する。

きっと、誰かが何らかの抜け道を見出し、ピースで素晴らしいパーティーをオーガナイズしてくれるはずだ。

しばらくは、試練の時期となるシドニーのナイトライフシーンだが、この逆境こそが新たなシーンを生み出す脱皮の時期となる事に期待したい。

(Source In The Mix,RA)

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